迷走ぶろぐ城・天守閣編③謎のみえない壁

SF空想小説:ヲタの迷走ぶろぐ城・謎の天守閣編

🏯ここまでのお話

世界をまたにかける大泥棒!?るぱんさんちゃーんの逮捕をわが手で、逮捕をと必死で追い続けるウィンターポールのぜにがた警部。ある日、るぱんさんちゃーんを追い続けた彼は、ある夜、不思議な闇に包まれ、どこまでも続く、闇の道をさまよい続けるうちに意識も失い、気づけば不思議な城下の街はずれでこの城の警備副隊長のりょーまに助けられます。城下外れの草庵に住むそーめい先生のもとにつれていかれます。

そこでそーめい先生にくわがたと名を付けられたことから、体調をとりもどした警部は、そーめいから警備隊の一員として逗留することになりました。

そーめい、警部と城下をぶらさんぽへ -不吉な空ー

不気味な空 イメージです

草庵の外は、雨でもない、不気味にただよう霧のような視界の悪い日が何日も続いている。ここではほとんど雨が降らない。しかし、長い霧が続いたあとは、庭の樹木もそのせいかほどよく濡れて落ち着いた景色をみせている。

そーめいは縁の廊下から空を見上げている。曇天で時には真っ暗にもなり、突如、明るい日差しが隙間から差し込んだり、変化の激しい空が果てしなくいつまでも眺めている。気が付けば、畳の客室から大きないびきが聞こえてくる大きな音とはいえ、草庵での静かな雰囲気とは合わないが、何か、微笑ましい気持ちになる。

「くわがた警部、だいぶ体調はもどられましたかな?」

「まあ、おかげさまで、体は警察で鍛えたこの体ですぞ!ワッハッハー

「それにしても、先生。ここは、こういうのもなんですが、何か妖しいというか、おかしなところですなあ~。なんといったらよいか不気味で変わったところですなあ~」

「ほう、どんなところが…」そーめいには、この警部のさっきの大いびきからのイメージからであろうか?その問いかけにちょっと意外な面をみた感がした。

「先生、私の時計みてください。まず、時間、時間~ですぞ。私の腕時計をみると、その針の動きと言い、ここでの日中と夜間の時間の進み方が全くおかしいですぞ。それに気温ですよ。急に熱くなったり、冷たいとんでもない強風が吹いたりもします。ちょっと考えても理解できぬことが多すぎます。いやはや、昼寝はしても、このくわがた!それくらいの注意力は持ち合わせておりますぞ。私のたとえようのない胸騒ぎ…ここはただならぬところ、逃げたほうがよいのでは。」

「いやはや、これは、さすが警部殿。あのいびきからは想像できない鋭い観察力と直感。さすがでございます。」

くわがたもそーめいの力強い言葉と自分をみつめるそのまなざしに、男同士の直感からとでもいうのか、信頼感のようなものを感じ始めていた。

「ちょっと、今日はここの城下街にともに出かけてみませんか?」

「そーですな。何事も現場100回!!捜査は足で稼ぐのデスwww~」

「警部、とにかく参りましょう。」

「そーですな。考えてばかりおっても仕方ないか。」

「こい姫、ちょっと今から警部殿と城下に参ります。留守を頼みます・・・」

「先生、私も一緒に参ります。」手を握って見上げながらみつめるそーめい。

「いや、よいよい、大丈夫ですよ。」

「ならば、このりょーまが供を仕ります。」

「血気盛んだな。このお兄ちゃんは~。鼻の穴も開いておる。わしら人生に磨きをかけてきた熟年の大人のわしたちに付いてきても面白くはないぞ。」

「いや、いや、先生をお守りするのが私の役目。いざ!・・・」

「先生、警部どの、お気をつけて行ってらっしゃいませ。」

三人は草庵を出て、城下の町の方へ向かって足をすすめた。

そーめい先生の草庵イメージ画像です。

「警部殿。こうして話しながら散歩するのも楽しゅうございますな。」

「あれ、りょーまは?」

「彼は足が早うござる。斥候もふくめて先へ行っていますよ。」

謎の巨大な墓園

くわがたは、まわりを確かめるように草庵を出る。見上げれば、相変わらず明るくなったり、暗くなったりする不気味な空です。くわがた警部の目の前をそーめいは、何やら険しい表情でゆったり歩くそーめい。そのあとをついてゆくくわがたです。

小高い丘や竹林に囲まれた小石のまじりこむただの一本道を二人で歩く。

「草庵は、先生が作られたのですか?」

「いや、私がここで気が付いた時からあったものです。誰も居ついていないようなので私が掃除して使っておりまする。今ではこいとりょーまも一緒に住んでいます。

そーめいが静かに話し始めます。

「二人とも私を先生、先生と気遣ってくれ、三人での生活はよいのですが…」

「警部殿がおっしゃられる通り、今いるところが何なのかどう考えてもわかりませぬ。その謎めいたものが解けぬかぎり。私はどうしたらよいのか不安はますばかり…。今いるところがどこなのか?今いるところが何なのか?警備どの、これをご覧いただきたい」と立ち止まり、扇子で左手を示した。

うっそうとした右手の竹林の反対側が開けている。そこで警部が目にしたものは・・・

墓苑のイメージ画像です。

“こ、これは墓、?墓地!?しかも階段がありずっとずっと続いている…。なんと広大な墓苑?なのか。しかもかなりの広さがある…”

「先生、こ、これは墓ではないですか。しかもこんな広大な…」

「さよう。これはまぎれのない墓、墓地でございましょう。警部殿、そこから墓地に進んでみてください。」

警部は、足首くらいにまで伸びている草むらを歩き、墓地に近づこうとした時、ドンと何かにぶつかり。も一度、

「先生、これは何ですか?向こうの墓苑はみえているのに、壁?のように何かがたちはだかっている!??透明なガラス?」何度叩いても鈍い音がするだけである。

警部は、ふと目に見えぬ透明な壁のようなものを見上げるように見つめ、フッと苦笑いをし、墓と反対方向に歩き始めた。そして、小道の端いっぱいまで来ると墓に向かって仁王立ちした。そして羽織っているコートを脱ぎ、肩からかかるベルトに装着されているものに手をかけた時、

「警部殿、それは何ですか?」

「はあ~?これは拳銃です。先生、拳銃を知らんのですか?」

「いや、はじめてみます。」と言いながら、警部に近寄り、その拳銃と呼ぶものに近づいてきた。

「先生、触らんでください。危ないですぞ。」

「警部、この拳銃と呼ぶものは何をするんですか!?」とその拳銃に触れたがろうとするそーめい先生です。

「そーめい先生!ほんとに拳銃を知らんのですか?。これは我々警察が基本的には護身のために身につけているのですが、ひとたび人に向けて発砲すればうちどころが悪ければ命を落とすことがある危険な武器です。私は今、この拳銃であの何やら見えぬ透明な壁に向かって風穴をあけてみせます。さあ、先生、下がって、下がって…」

くわがたは、やや腰を落とし、右足を一歩引き、両手で拳銃を握りがん鉄を引いた。

パン!!と同時に金属にあたってはじけるような音。警部は墓のほうに駆け寄り自分の手で拳銃を向けたあたりを確かめるようにさすりはじめた。

「おかしい、たしかにあたっているはずなのに…。穴どころか傷一つついていない。」くわがたはもう一度拳銃の発射地点にもどって、二度、拳銃を発射した。そして、もいちど撃ったあたりを確かめ始めた。

「おかしい。弾をもはじく防弾ガラスなのか!?なぜだ」くわがたは、地面を探り始めた。しばし探すと三発の弾をみつけた。

「そーめい先生、これは・・・」

「警部殿、あなたのもつ武器、拳銃でも穴一つ開けられないということですね。実は、私もこいや、りょーまとともにこの壁を破ろうとしたことがあります。でも、何もやっても無駄でした。しかも、この見えぬ壁は相当の高さがあります。こいも大柄な者ですが通用しませんでした。」

静かに語りながら、歩きはじめるそーめい。それに続くようくわがた警部。そーめい先生はこうも語りはじめた。

「この巨大な墓苑は、まさしく人工的に造られたものだと思います。しかもかなりの技術力をもち、何か目的があって造られたとしか感じないのです。」そう話しながら、一本の小道を左にまわりながら、この墓苑に沿うようにつづく道。そして、立ち止まってそーめいは、扇子で指し示した先には…

(謎の地下?へのイメージ画像です。)

「みてください。これを…」

そーめいの指し示す先に何やら入口のような物もみえる。

「先生、これは…。何か地下へと続いているのでしょうか?私の眼には何か地下?地下への扉でしょうか?」そう言いながら地下へ続くいてゆくほうへ進むとまたもやあの見えない壁のようなものにぶつかった。くわがたはあちらこちらと叩くも鈍い音がするだけであった。

くわがたは、下に落ちている石を何を思ったか上へと投げつけたが、かすかに音がするだけで下へ落ちてくる。

「無駄だと思いますよ、警部。ここはかなりの高さのある見えぬ壁とみました。それがずっとこの墓苑をとりまくようになっています。そしてみてください。」

そーめいは、地下への入り口へ指した左手の扇子の先に城が見える。を少し高くあげながら力強く語る。

(謎の城のイメージ画像です。)

「私がここで気づいてここの地形や地勢から見て、必ず、この墓苑と入ることのできぬ城の天守閣は繋がっていると確信しています。いったい誰がこれを作ったのか?空からしか入れないとでもいうのでしょうか?いいえ、所詮、入り口のようなものが見える以上、これだけのもの、いつ頃造られたのか。私は必ずこの地の秘密を暴いてみせましょう。暴かぬ限り私に、私たちに未来はないようなそんな気がします。」そう語りながら、力強いまなざしでくわがた警部をみつめるそーめい。

そーめいはくわがたに「警部殿、ぜひとも私に力を貸していただきたい。今の私に足りぬのは心強い友でござる。さりとて、これだけの規模の秘密を暴くとなるといかなる危険が身に及ぶやもしれませぬ。警部殿、貴殿を男として誠の友として伏してお願い申し上げたい…」

くわがたは、頭を垂れながら、静かに語るそーめいの閉じたまなざしにのひとすじの涙を見た。飾らずに語るそーめいの姿にくわがたは、やさしさの中に気骨と真の強さをみた気がした。

「いや、先生。むしろ私がお願いしたいくらいです。ともに同じこの地に堕ちたということは、ともに生きねば我々に未来はないということですな。いったい、ここは地獄なのか、何なのかわかりませんが、ともに行きましょう…。」

「警部殿、私は終生の友を得た心地でございます…」

二人の姿ををみていたりょーまの胸もかすかに奮えた。とりょーまは

「さっきから誰だ!!ついてくるやつ!!」

りょーまは信じられない素早さで、不審な者の背後をとってのど元に刃をつきつけていた。

🏯迷走ぶろぐ城・天守閣編つづく

これは、空想SF小説です。

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