迷走ぶろぐ城・天守閣編②そーめい、名の命

ヲタの迷走ぶろぐ城・謎の天守閣編

そーめい先生の草庵にて

「そなた、どうやってこの迷走浮遊城に入られましたかな?特殊な環境下でないとこの幻想城には入れぬと思いますが・・・そなたお名前は?」

「?がた??、なんかぼけたのかのう。名前、え~っと、それがわからんのだ。先日るぱんを見かけたという報では追ってきたが、夜中、変に暗い道を先の光をめざしてやってきたが、なかなか、いくら前に進んでも、先に進めず、たどり着けず腹も減って倒れ果てて気が付いたらこの地にいたのだ。」

「それはあやうい。貴殿は記憶を失いかけておる。じゃが、るぱん、るぱんさんちゃんのことかな?それなら心配せずともよい。あの者ならじきに現れよう。あの者は我が主の昔から盟友であり、この城下にすでに屋敷も賜っておる。」

「なんと!!るぱんがこの世界に!?では、ここにはとてつもない宝でもあるのですか?きゃつは世界をまたにかける大泥棒ですぞ。」

「彼らは単なる泥棒ではない、とても常識では考えられぬような価値あるものを探して世界を旅する旅人のようなものだ。そなたには、彼らをこの世界では捕まることはできぬ。それよりも、そなたが、まずここで生き延びる方法は一つ。私でよければあなたに名前をつけてさしあげよう。」

「そう、くわがた、くわがた平三(へいぞう)がよかろう。だからくわがた刑事、いややはり警部がお似合いかの!?(笑)」

「くわがた。くわがたか?( ̄∇ ̄;)ハッハッハ。なぜかこの身が軽くなってきましたぞ。ところで、先生。ここのことを教えていただきたい。るぱんさんちゃん逮捕は私の夢。それをかなえるには今ここでは、ここをよく知ることだと思いました。」

「さすがはくわがた警部殿。その執念がここまでたどり着けたといってもよいでしょう。いいでしょう。とは言っても、わけのわからないことも多く、私が今、知りえるここの迷走城のことを…」

そーめい。迷走浮遊城を語りはじめる・・・

「私もそなたと同じで、意識を失い、自分が何者なのかわからぬまま、真っ暗なところで光を見ました。だが、かすかに声が聞こえるたのだ…。とにかく声が呼ぶのだ、ただひたすら声を求めて・・・私は歩いた。気がつくと、この世界に倒れ果てていたのだ…」

「夜ごと、かすかに声が聞こえる。そーめい、そーめいと…。その声を聴きながら私はその声が、時には父や母の声のようにも、時にはまごうことなき親しき友の愛しい声であったり、その声にこたえて私はそーめいだと声をあげた時に、この地で立ち上がることができたのだ…・」

「気が付けば、この城下の者たちに話を聞くと、この世界に住む者は私とよく似た思い、苦しい経験をしているようです。この世界のものは皆、名前を与えられ自分の存在が認められた時、生きる心を得るのではなかろうか?と考えておりまする。」

「あの日から、私はあの声の持ち主を自分の主と信じ、我が身をを尽くしてみようかと・・・」

「我が主も年老いてきたのでしょうか。以前は、この城もよく移動していました。しかし、最近はずっと、この地に動きを止め、停滞しておる様子です。」

「そーめい先生。ここには、あなたのおっしゃる主ですか?城主の方はおらんのですか?お会いしてみたいのですが?」

「いやそれが、実際、私もお会いしたことはないのです。」

「なんと!?」

「ここにはわからぬ秘密、謎が多すぎるのです。それを解くカギは、この城の天守閣にあると私は感じています。ところが、不思議なことにここの天守閣には、絶対開かない、入れないのです。ひょっとすると入口か?と思えるところは、どんなことをしても開きませぬ。近寄ろうとすると大きな力ではじき返されてしまいます。今のところ、入り口がないのです。

しかし、夜ごと私に語りかけてくる声は、ここの天守閣から聞こえてまいります。この城下町に住む者も皆、声を揃えてこの城の天守閣からお声が聞こえてきます、と。私は、この天守閣には何か大きな秘密があるとみています。私を導いてくれた声の主を我が主とし、いつかお逢いできると信じ、今は何かを待つしかありません。」

「つきましては、警部殿、たってのお願いがございます。」

「実は、こい姫隊長、りょうま副隊長とともに、この城の警備にあたってもらえぬでしょうか?この城も停滞してからというのも、何やら不思議な時間の速さで成長しておるような…、時がたつ感覚さえもあやしいのです。城内・外ともになにやら動きが活発になってきておる感じがするのですが…」

「警部殿、ご覧になられよ。」

「この城は、浮遊迷走の城ですが、なぜか海もとてつもなく果てしなく広がり、また、天空の無限空間にもつながってきています。幸い、ここに住む皆は、争いあう気配はないものの、私の中には何かいいようのない不安がしてなりませぬ。幸い、ここでの生活には何も心配はいりませぬ。魔訶不思議なことに何か食べたいものがあれば魔法的に手に入るのではなく、自然と手に入るような縁が得られます。警部殿、しばらくは、私のこの草庵にて住まわれるのがよろしかろうと思いまする。」

「これ、これ、こい姫。今夜は警部殿のお背中を洗い流してやってくれ~。大分お疲れになられたであろう。」

「は~い、先生💚わかりました。」

「なんともまあ~、かわいい姫ですなあ~💛先生も罪におけぬ方だあ~( ̄∇ ̄;)ハッハッハ」

警部殿彼女は男でござるよ~。」

ぎょえ~~~~!??」

「じゃが、心は、どんな女性よりも美しい華をお持ちの方だ。ただし、機嫌を損ねると桜の花が美しく舞い散るように一刀両断されまするよ。」

わけのわからないところだあ~(笑)

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