🏯今日の「ヲタの迷走ぶろぐ城・きままなアニメ長屋」の鑑賞録では、大変古く懐かしい1969年に公開された劇場アニメーション映画『千夜一夜物語』の当時のTV再放映による回顧録や配信先動画視聴からの感想・考察などを投稿しています。

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【千夜一夜物語:どんな作品?】
- 作品タイトル名:『千夜一夜物語』は、虫プロダクションが製作した劇場用アニメーション映画です。
- 公開年など:封切り・1969年6月14日。配給は日本ヘラルド映画です。
- 製作会社など:虫プロダクション。封切は1969年6月14日。日本初の大人のためのアニメーション映画といえます。興行成績は、配給収入で2億9000万円と大ヒットとなり、1969年の5位にランクしています。しかし山本暎一さん曰く、膨れ上がった外注制作費もあり虫プロとしては超大赤字となってしまいます。
【千夜一夜物語:あらすじ】
貧しい水売りのアルディンは、バグダッドの奴隷市場で売られている美女ミリアムに惹かれます。竜巻のどさくさに彼女を誘拐します。そして女奴隷・ミリアムと愛し合い幸せな時を過ごすようになりますが、富豪殺しの罪を着せられてしまいます。ミリアムは身ごもるが、野心的な官吏バドリーが使う40人の盗賊に捕らえられてしまい、アルディンが拷問を受けている間にミリアムは死んでしまいます。
アルディンは脱獄してミリアムの死を知ります。そして自分を陥れた者への復讐を誓うアルディン。だが、彼を待ち受けていたのは、世にも不思議な冒険の数々だったのです…。
【千夜一夜物語:主なキャスト】
- アルディン(シンドバッド):青島幸男
- ミリアム、ジャリス:岸田今日子(二役)
- バドリー:芥川比呂志
- マーディア:伊藤幸子
- カマーキム:小池朝雄
- アスラーン:橋爪功
- ジン:三谷昇
- ジニー:加藤治子
- 警察長官:高木均
- 長官の妻:文野朋子
- シャリーマン:内田稔
- 老侍女:新村礼子
- 商船の船長:有馬昌彦
- 商船の水夫長:名古屋章、渥美国泰
- スマイリー小原(ノークレジット)ほか現代演劇協会”雲””梓”
(👇注目すべき友情出演陣)
- 女奴隷市の野次馬:遠藤周作
- 女奴隷市の野次馬:吉行淳之介
- 女奴隷市の野次馬:北杜夫
- 女奴隷市の野次馬:小松左京
- 女奴隷市の野次馬:筒井康隆
- 元老院議員:大宅壮一
- 元老院議員:佐賀潜
- 元老院議員:大森実
- 競馬シーンのダフ屋:大橋巨泉
- 競馬シーンの観客:前田武彦
- 競馬シーンの観客:立川談志
- 競馬シーンの観客:野末陳平
- ヤブ医者:木崎国嘉
- 女護が島の女:安藤孝子(元11PM初代アシスタント)
千夜一夜物語
★『千夜一夜物語』・otamaroのメローな感想・考察記
今日のアニメ鑑賞録は、移転後のリニューアル投稿中ですが、今までの数多くの作品群の中からシリーズ、ジャンルにこだわらず気ままに観れるカテゴリにと、まず本作1969年公開のアニメ映画『千夜一夜物語』をリニューアル投稿しています。
これは、先月9月27日で最終回を迎え、大好評だったNHKの朝の連続ドラマ『あんぱん』の主人公やないたかし(やなせたかしモデル)さんが、初めてのアニメ映画にキャラクターデザインで製作に参加した作品です。
本作『千夜一夜物語』は、「アラビアンナイト」として知られる一大説話集「千夜一夜物語」を題材に制作された異色作です。本作の見どころは、青島幸男や遠藤周作、吉行淳之介など異例中の異例の豪華キャスティングが話題となった劇場アニメーション作品です。
一言、ある意味こんな豪華キャスティングの良し悪しは別として、凄いアニメ作品は他にないのではないかと思います。まずは上記のキャストの項目をまずみていただきたいのです。ゲスト出演陣の野次馬役でこの状態なのです。これは、もう予算がかかっただろうなあということは、すぐに推察できますね(w~)。まあ、時折、こんなびっくりするような作品もありますから、作品の紹介の際は、できるだけキャストも記すようにしています。(笑)
当時、公開された時代では性的表現などがあるため、大人のアニメのカテゴリで製作したようなものです。今の時代から見れば、「なんでこんなに描写に気に使わなきゃいかんの?」と思う方が多いと思います。当時はそういう時代だったのでしょう。こういう私も初見が中学生でTV放送で見て、その後何度か観ています。その度、色々なとらえ方をするようになりました。
昔11PMという番組で、大橋巨泉さんが本作をけっこう面白がってて、もっと解放的な描写があってもいいと言ってたのを覚えています。当時、1960年代の日本のアニメの草創期というのは、手塚治虫さんが『鉄腕アトム』でTVアニメにデビュー。
でも結局のところ、アニメ界全体としては、暗中模索している時代なのです。アニメにも『鉄腕アトム』にも注目が集まり始めたぐらいで、劇場アニメ映画にも関心が高まってきている頃で、配給収入的にヒットしたと考察します。当時のアニメ作品を見てみたいという方や、やなせたかし先生の初キャラデザインに関心のある方には、お勧めの一作ともいえます。なんせ、日本で初めて大人向けに制作された劇場アニメである点は、それだけで新しい分野に挑戦した意欲作であることも事実なのだと思います。
これは個人的な考察ですが、やなせ先生もアニメの自由度の高い動きを知ることで、後日、それまでは漫画、絵本の世界の存在だった「アンパンマン」が、逆転しない正義のヒーローとして、無意識のうちに、アニメがやなせ先生のハートに刷り込まれてたような気がしてなりません。
実は、美術とキャラクターデザインにやなせたかしを推薦したのは、当時虫プロから独立しアートフレッシュを設立していた杉井ギサブローです。杉井は本作のために原画として参加しており「大人のアニメ」であれば、「大人漫画」「ナンセンス漫画」で有名だったやなせがいいと、彼を引き入れたという。やなせ先生は、背景美術の他にもストーリーボードの一部も描き、また一部はそのまま作品中にも流用されています。
また、やなせ先生は、本作のキャラクター造形に尽力した。主人公のアルディンは、ジャン・ポール・ベルモンドのイメージに声を当てた青島幸男のイメージを混ぜて組み立てたという。やなせは、キャラごとにイメージカラーを持たせるなどの造形を心がけた。

参考:PRESIDENT Online
お勧め度👍👍👍👍👉
お勧め度は作品の面白さ、仕上がり度、充実度などを👍1個2点✖5個で満点ですよ~
👉1個は1点ね
個人的な主観ですけどご参考までに
【本日のおすすめ「千夜一夜物語」:配信先】
◆『千夜一夜物語』(1969年、虫プロダクション、130分)
★他配信サイト
★アニメ観るなら<U-NEXT>
見放題
★配信状況など変更になることがあります。詳細は配信サイトにてご確認ください。
【千夜一夜物語:製作スタッフ】
- 製作:虫プロダクション
- 配給:日本ヘラルド
- 総指揮:手塚治虫
- 監督:山本暎一
- 製作:富岡厚司
- 原作:『千夜一夜物語』より
- 構成脚本:手塚治虫・深沢一夫・熊井宏之
- 構成協力:大宅壮一・北杜夫・小松左京
- 美術・キャラクターデザイン:やなせたかし(クレジットでは「美術」とのみ、またやなせ・たかしと記載されています)
- 作画監督:宮本貞雄
- 撮影監督:土屋旭
- 実写撮影:脇野良雄
- 特殊撮影:水野寛
- 編集:古川雅士
- 音楽:冨田勲
- 音響監督:田代敦巳(グループ・タック)
- テーマ曲:アルディンのテーマ
- 演奏:ザ・ヘルプフル・ソウル
- 歌:チャーリー・コーセイ
- 効果:柏原満
- 企画・原案:古川勝巳
【千夜一夜物語:主題歌】


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