🎦今日の「ヲタの迷走ぶろぐ城下・文学館」・アニメ鑑賞録は、1975年に放送されたテレビアニメ『フランダースの犬』の配信先動画視聴からの感想・考察(のぶちゃんのメローな感想・考察記)の投稿です。

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【フランダースの犬:どんなアニメ作品?】
- 作品タイトル名:『フランダースの犬』(フランダースのいぬ)
- 原作:イギリス人作家ウィーダの同名小説『フランダースの犬』です。
- 放送年:1975年。
- 放送期間:1975年1月5日~12月28日まで、フジテレビ系列、全52話。
- 製作会社:『フランダースの犬』は、ズイヨー映像、日本アニメーション制作のテレビアニメ。
- 今日でこそ『世界名作劇場』の第1作として認知されていいますが、当初は表記にバラツキがありました。後年リリースされたDVDで、日本アニメーション表記のオープニング映像を使用している都合上、全話『カルピスこども劇場』に統一の上で収録されています。
- 最終回の視聴率はビデオリサーチ・関東地区調べで30.1%を記録したが、これは『世界名作劇場』枠内アニメの視聴率で最高記録です。特にラストシーンに至る悲劇の代表作品として現在でも広く知られています。
【フランダースの犬:あらすじ】
19世紀後半のベルギー。祖父と暮らすネロは、絵描きを目指す心優しい少年。相棒の犬・パトラッシュと共に大人たちの仕事を手伝いながら、貧しくも頑張っていた。しかし、過労がたたって祖父が亡くなったことをきっかけに、ネロの生活は困窮を極めていくのです…
【フランダースの犬:主なキャスト】
ネロ・ダース:喜多道枝

主人公。幼くして両親を亡くし、祖父のジェハンと2人で生活している10歳の少年です。素直で正直な働き者です。ジェハンに似て気持ちの優しい子。どんな不運に見舞われても誰一人恨んだりしません。瀕死のパトラッシュを助けたことで、以後一緒に生活します。寂しさのせいか、パトラッシュのことを何よりも大切に思うようになります。
ジェハン・ダース:及川広夫

パトラッシュ

金物屋に酷使されていた大型犬。非常に賢くネロたちの言うことを理解し、自分で考えてネロ達のためになる行動を取る。習性から荷車を引くことを第一に考えてしまうこともあります。瀕死のところをネロに助けられ、以後ネロやジェハンと一緒に毎朝、荷車を引いて牛乳缶をアントワープまで運びます。
(コゼツ家)
アロア・コゼツ:桂玲子(#1#2話麻上洋子、#12のみ松尾佳子)
ヒロイン。ネロの幼なじみで白い三角巾を被った8歳の少女。天真爛漫な性格です。ネロが大好きでとても信頼しており、いつも一緒に遊んでいます。好奇心旺盛で、ネロが何かをしていると自分もやりたがり、ネロの心配をよそに「へいきよ~」と少々危なっかしい行動をすることも多いです。しかし、ネロに会えないと元気を無くす程、彼女にとってネロは掛け替えの無い存在です。
バース・コゼツ:大木民夫

アロアの父親。村一番の金持ち。村の土地を所有する大地主で事業家(原作では粉屋)。アロアを溺愛しているが躾には厳しい。貧しい家に生まれながらも苦学して一代で財をなした努力家ではあるが、成金特有の傲慢な事業家です。そのせいか自身の貧乏育ちを省みず、身分の低い者に対して無理解な態度をとります。加えて、アロアに対する躾の厳しさがアロアを苦しめていることにも気付いていません。貧乏人であるネロを見下しており、彼がアロアと仲良しでいるのが気に入らない。そのため、絵を書くことが好きなネロに対して「馬鹿げた夢を見ている怠け者」と冷たい態度であたります。
エリーナ・コゼツ:中西妙子
アロアの母親。
非常に思いやりがあり、両親のいないネロに対しても親切を惜しみません。しかし、その親切をいつも夫にとがめられるため、密かにネロを支援します。
(ネロの友達)
ジョルジュ:駒村クリ子
アニメオリジナルキャラクター。12歳。アントワープで知り合ったネロの親友。弟が川で溺れかけた所をネロに助けてもらったことが縁で、ネロのことを尊敬しています。牛乳運びが終わった後のネロと遊んだり、交際を禁じられたネロとアロアの間を取り持ったりします。一見わんぱくな少年のようだがとても面倒見がよく、ネロの良き理解者の一人です。
ポール:菅谷政子
ジョルジュの弟で、同じくアニメオリジナルキャラクター。6歳。誤って川に落ち溺れかけた所をネロに助けてもらい、以降ネロを慕う。元気で明るく頑張り屋だが、張り切りすぎて失敗することもあります。ジョルジュが働きに出た後、ジョルジュの代わりにネロを気にかけてくれる。ジョルジュのいない寂しさからクロを弟としてネロから借り、後に引き取ることになる。
(ネロに関わる大人たち)
ハンス:村松康雄
コゼツ家の商業使用人。コゼツ家の事業の手伝い、風車小屋の管理、ネロの家を含む貸家管理等をしている。村で2番目に金持ちだが守銭奴。底意地が悪く、相手が自分より弱い立場だと傲慢な言動をするが、相手から毅然とした態度や正論で返されると途端に逃げ腰になる。コゼツの頼みを忘れたりするなど、かなりルーズな一面もある。息子のアンドレを将来アロアと一緒にしようと企んでおり、アロアと仲の良いネロに対して冷酷な仕打ちをするためネロをを何度も貶めようとします。常識性すら満足に持ち合わせていない厚顔無恥な卑劣漢。
ヌレット(Nulette):遠藤晴
ネロの家の隣に一人で住んでいる老婆。
非常に人がよく、ネロの母親代わりのように接するが体を壊し、娘夫婦に引きとられて遠くに引っ越すことになります。
ミシェル:雨森雅司
森の中で一人で生活している木こり。ジェハンの古き友人であり、ネロの数少ない理解者の一人。銃声が嫌いで、ハンスが銃を撃ったことがわかった時、彼に対して怒鳴っている。怪我で働けなくなった際に幼いネロが一人で注文の木材を切り出したことで彼を木こりにしようと思うようになります。ジェハンの死を知った後、一人ぼっちになったネロを引き取ろうとするが、コンクールの結果が出るまではジェハンと生活した家にいたいというネロの願いを優先してしまいます。
ノエル:永井一郎
腕の良い風車職人の老人。頑固で大層変わり者だが、実は常識人で、ネロのことを正しく評価して理解を示しています。縦笛で陽気な曲を吹きながらロバ公と呼ぶロバと共に風車のある土地を周っている。酒好きで、革袋に入れた酒を仕事終わりなどに飲んでいる。
アンソール:飯塚昭三
パトラッシュの元の飼い主。髭面で乱暴な金物屋。商品が売れると酒に溺れる。水も飲ませず酷使していたパトラッシュが瀕死の状態になり、死んだと思って捨ててしまう。しかし、恢復したパトラッシュとアントワープで再会するや所有権を主張し奪い去ろうとします。
貴婦人:北浜晴子
第28話で登場する親切な貴婦人。息子を亡くした悲しみを癒そうと旅行に来ていたアントワープで、荷車が壊れて立ち往生していたネロと出会います。ネロに亡くした息子の面影を見出し優しく接する。大聖堂にルーベンスの絵があと2枚あることを教えてくれた。
(ネロが住む村の人たち)
グレタ:市川千恵子
ハンスの妻。第23話のアロアの誕生日のみ登場する。一度きりの登場であるが、ネロがアロアにプレゼントした花に対して侮辱的な発言をした事から、夫同様にネロを蔑んで嫌っている事が分かる。また、息子であるアンドレに対する当たりも厳しく、人前でも「愚図」と怒鳴りつけるなどヒステリックな一面ももっているようです。
アンドレ:白川澄子
ハンスの1人息子。太い眉とたれ目が特徴。内気でおどおどしており、窮地に追い込まれると泣き出したり、他人に責任をかぶせてしまうところがある。ただし、両親とは異なりネロに対して悪意は持っておらず、風車小屋の火事で(父親の手により)村八分になってしまったネロにパンを譲ったり無実だと信じていると励ましたりもしている。最終回でも、行方不明になったネロを「ネロ帰ってきてよ。みんなで一緒に遊ぼうよ」と泣きながら探した。
ジェスタス:水鳥鉄夫
ネロの村に住む農夫。牛乳を無料で運ぶというセルジオの申し出を断った唯一の村人。風車小屋の火事でネロが地主であるコゼツの怒りを買ってしまったため、仕方なくネロの牛乳運びを断ることになる。最終回ではハンスの呼びかけで、ネロを探すため村中に声をかけて回りネロを探していたが、見つけられなかった。
イザベル:鈴木れい子
ジェスタスの妻。ジェスタスと同様にとても親切な人。
ヘルモンド:中村武己
農夫の一人。日和見主義な性格。当初はネロに牛乳運びをまかせた理解者の一人だったが、セルジオと取引をしたことで断る。ネロに放火の疑いがかかると彼を無視し、冷たく接するようになった。最終回においてもネロ探しに参加することはなかった。
セルジオ:矢田耕司
ヌレットおばさんが引っ越した後、隣の家に引っ越して来る。アントワープの市に出店する野菜の商人で、村人に野菜を安く売ってもらう代わりに牛乳運びを無料で行う。しかし、これが結果としてネロの仕事を奪ってしまう格好となり、彼の死を招く遠因の一つとなった。原作ではアントワープの牛乳商が直接買い付けに来るようになるため登場しない。
(パトラッシュ以外の動物)
クロ
ヌレットの家で飼われているイタズラ好きなアヒル。勝手に柵から飛び出しては、いつもヌレットに迷惑ばかりかけている。初期の頃はパトラッシュのしっぽを引っ張ってちょっかいを出していたが、ある時川近くの岩の隙間に落ちて出られなくなった時にパトラッシュに助けてもらってからは、仲良くなる。
ダックス
アンドレの飼っている犬。ダックスフンド。ハンスがアンドレにプレゼントしたらしい。人懐っこいが落ち着きがなく、エリーナが大事に育てた花畑に誤って踏み入ってしまうなど時々騒動を巻き起こす。
ロバ公
ノエルの飼っているロバ。
(その他)
ミレーヌ: 藤田淑子
ヌレットの娘。クロードと結婚し、今は馬車で3日もかかる遠方に住んでいる。母親思い。初登場時は一児の母親であったが、第33話の段階で第二子を妊娠(ヌレット宛の手紙より)。
クロード:富山敬
ミレーヌの夫で優しそうな人。
ソフィア
コゼツの妹でイギリスに住んでいる。立ち居振る舞いの優雅な美人。名門学園出身。
アニー:岡本茉利
ソフィアの娘でアロアの従姉妹。知的な雰囲気の美少女。名門女子学園に通っており礼儀正しい。傲慢ともとれる勝ち気な性格で、ネロの絵を「遠近法がなっていない」とこき下ろす。
ダントン:大宮悌二
アントワープに住む商人。コゼツと取引をしている模様で、アロアの誕生日に大きな人形を送り届けている。第23話のみ登場。
牛乳集配所主人:西尾徳
アントワープの牛乳集配所の主人で、ジェハンたちが運んだ牛乳の量により賃金を渡している。
バートランド:田村錦人
アロアが病気になった時の主治医。アロアの病気が薬や医者の力ではなく、ネロの励ましで治ると見抜いていた。
ステファン:山岡葉子
アントワープに住む富豪の息子。日頃から画家の指導を受けており、絵画コンクールではネロの作品を抑えて1等を受賞した。ファミリーネーム(Kiesslinger)の日本語読みは原作(キイスリング)、テレビ版(キースリンガー)、劇場版(キースリンゲル)で各々異なっている。
ヘンドリック・レイ:家弓家正
ネロが応募した絵画コンクールの審査員の一人。偶然出会ったネロと長く関わるようになる。ネロの将来性を見抜き1等に推したが、他審査員たちの反対に遭い落選させざるを得なくなった。第3話ではネロに絵を描く時の心構え(「心の目で見る」「自分が感じたことを描けばいい」)などをアドバイスする。
ナレーター:武藤礼子
世界名作劇場 フランダースの犬 第1話「少年ネロ」
★『フランダースの犬』・のぶちゃんのメローな感想・考察など
最近の記事で、誕生60、50周年など過去作を思い出すとき、必ず、思い出しながらもこみあげてくるのがこの作品なんです。『フランダースの犬』は、現在でもTV番組などで紹介されるほどの名作中の名作です。社会問題を随所にちりばめつつ、貧しさや周囲の悪意に負けず、心正しく生きようとする少年の物語として秀逸な作品です。
本作は、前作「アルプスの少女ハイジ」とともに、大学のアニ研でもよくテーマにされていました。「こんな悲劇的な作品は観ていられなくなる」「そんなにしてまでスポンサーは、視聴率をとりたいのか」などなど、様々な意見が飛び交った作品です。
個人的な意見も入りますが、アニメ好きの私が、歳をとってきて、この作品について改めて思うことがあります。この作品は、子供よりも大人が深掘りしてでも視聴したほうが良い作品だと感じます。
この作品は、主人公のネロは早くに両親を亡くし、年老いた祖父のもとで暮らしているという環境での視点でみると、少年ネロの将来性は極めて危ういといえます。もちろん作中では、地域の優しき人達もネロ少年やジェハン爺さんへの声掛けは良いのですが、大人の都合も理解はできます。しかし、そこをもう一歩早く踏み込んで行けば、ネロの自殺的とも言える行動は防げたシーンがいくつかあります。
私の子供の頃の初見もラストもですが、ネロが亡くなったジェハン爺さんを一人で荷車に乗せ、埋葬に行くシーン。子供一人にこんな辛いことをさせるべきではないと思います。ジェハン爺さんが、亡くなったことを早く気づいてあげたら・・・
猛吹雪の中、コゼツが落とした2000フランの銀貨を届けにネロが届けに行った時、アロアの母親もネロとパトラッシュをどんなことしてでも引き留めるべき・・・
エピソード41話でジェハン爺さんが、友人のミシェルにもう自分はダメな状態であること、だからこそネロの画家としての才能に気づいていた自分としては、ネロのために絵が描ける環境を早く作ってやりたいやるせない悔しさを伝えている。
このフランダースの犬のシリーズは、自分としてもちょっとした思い出があります。父はどちらかと言えば、アニメや漫画には関心などなかったほうですが、何故か父とこのシリーズは、私とよく観ていました。このエピソードを観た後、父が「子供の夢をかなえてやりたいのが親というもんたい・・。」と泣きながら話してくれました。
そして、私の父は幼い頃、戦争中に両親を亡くし、戦中、戦後と食いたくても食えなかった時のこと、もっと学校に行って勉強をしたかったこと・・滾々と泣きながら話してくれた父の顔を今でも覚えています…
アニ研時代、この「フランダースの犬」のテーマで話になった時、父との思い出の話をしたとき、友達がこう言った。「この作品、哀しい話だけど、絶対忘れちゃいけない深い話だよね。色々な意味が込められているよね・・・」
今、想像を超えた少子化を伴う高齢化時代であることは、誰もがよく知っています。この作品に起きたような哀しいことが現代社会では絶対おきないといえるでしょうか?哀しい出来事がおきないような社会であるべきではないかとこの作品を歳重ねてみるとそんな思いがよぎります。一人一人に優しい社会に近づけるようにと思うからこそ、本作は、こどもさんと一緒に観るときは大人がついていてあげるほうが、よりよいとも思います。
本作には、社会には子供や若い人たちの未来、夢や希望というものを大切にしなければいけないというメッセージも含まれているような気がしてなりません。今のこんな時代の中だからこそ、本作『フランダースの犬』の話はいつの時代でも大切にしたい名作だと思います。個人的な感想、意見考察で失礼いたしました。

キリストの昇架
作中に出てくるルーベンス作『キリストの昇架』
お勧め度👍👍👍👍👍
お勧め度は作品の面白さ、仕上がり度、充実度などを👍1個2点✖5個で満点ですよ~
👉1個は1点ね
個人的な主観ですけどご参考までに

★『フランダースの犬』(1975年、ズイヨー映像[注釈 1]、日本アニメーション全52話)
他配信サイト
- ★DMMプレミアム
見放題
- ★5,500作品のアニメが見放題!【dアニメストア】
見放題
- ★アニメ観るなら<U-NEXT>
見放題
- ★WOWOWオンデマンド 見放題
- ★配信状況など変更になることがあります。詳細は配信サイトにてご確認ください。
【フランダースの犬:製作スタッフ】
- 原作 : ルイス・ド・ラ・ラメー
- 演出(監督) : 黒田昌郎
- シリーズ構成 : 六鹿英雄、松木功、中西隆三
- キャラクターデザイン : 森康二
- 場面設定 : 坂井俊一
- 美術監督 : 伊藤主計
- 編集 : 瀬山武司
- 仕上検査 : 保田道世
- 音響監督 : 佐藤敏夫
- 音楽 : 渡辺岳夫
- 制作デスク : 佐藤昭司(「まんが劇場」時代)→遠藤栄
- 担当プロデューサー : 中島順三(「まんが劇場」時代)
- プロデューサー : 高橋茂人(「まんが劇場」時代)→中島順三、松土隆二(「こども劇場」以降)
- 企画 : 瑞鷹エンタープライズ(「まんが劇場」時代)、日本アニメーション株式会社(「こども劇場」以降)
- 制作 : ズイヨー映像、フジテレビ(「まんが劇場」時代)、日本アニメーション(「こども劇場」以降)
- 放送期間:1975年1月5日~同年12月28日 全52話
★ストーリー・のぶちゃんのメローな感想・考察など以外は配信サイト作品情報などから引用
【フランダースの犬:主題歌】
オープニングテーマ、エンディングテーマ、挿入歌などが合計6曲作られ、前作の『アルプスの少女ハイジ』同様、を、それぞれ担当しています。
オープニングテーマ
世界名作劇場 フランダースの犬OP よあけのみち
「よあけのみち」
エンディングテーマ
世界名作劇場 フランダースの犬ED どこまでもあるこうね
「どこまでもあるこうね」
すべて岸田衿子さんが作詞、渡辺岳夫さんが作曲、松山祐士さんが編曲。歌は大杉久美子さん
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