800年を超えるびわの祈り『平家物語』

迷走ぶろぐ城下・自由気ままなアニメ長屋
🏯今日の「ヲタの迷走ぶろぐ城・きままなアニメ長屋」の鑑賞録では、2021年にTV放送されたテレビアニメ『平家物語 』のTV放送初見録、配信先動画視聴からの感想・考察などを投稿しています。
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【平家物語:どんな作品?】
  • 作品タイトル名:『平家物語』(へいけものがたり)
  • 原作などについて:鎌倉時代の軍記物語である『平家物語』を描いたテレビアニメ作品です。作家の古川日出男さんが現代語訳した『平家物語』(「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」所収、河出書房新社)をベースにして構成されています。
  • 製作会社:制作は、サイエンスSARU。2021年9月15日よりFODで先行配信され、2022年1月から3月までフジテレビの深夜アニメ枠『+Ultra』ほかでテレビ放送されました。
  • 作品監督など:監督の山田尚子さんが京都アニメーション以外で作品を手掛けるのははじめて。また、キャラクター原案の高野文子さんも、アニメーション作品のキャラクター原案を務めるのは本作初。
内容:物語の語り部となる琵琶法師の少女「びわ」が主人公に据えられていて、彼女と平家の人々の交流を軸に、叙事的な史実に留まらず、時代に翻弄されながらも懸命に生きた人々の群像劇として描いていく。
【平家物語:あらすじ】
時は平安末期。あらゆる面で栄華を極めようとする平家一門だが、平清盛の野心は留まることを知らなかった。清盛の息子で、亡者が見える目を持つ重盛は、ある日未来が見える目を持つ琵琶法師の少女・びわと出会い、平家の滅亡を予言します…?
【平家物語:全エピソード】
エピソード・全11話
#1 平家にあらざれば人にあらず
  • 平安末期の京都。平家一門は、権力・武力・財力、あらゆる面で栄華を極めようとしていた。天皇をもしのぐ勢いで野心を募らせる父・平清盛を危うく感じる長男の重盛はある夜、邸内で琵琶法師の少女・びわと出会い、平家の滅亡を予言される。重盛とびわには、ともに見えないものが見える「目」を持つという共通点があった。22分
#2 娑婆の栄華は夢のゆめ
  • 資盛が天皇の摂政に無礼を働いて制裁を受け、それに清盛が報復したことで、平家に対する批判が噴出する。重盛は資盛を伊勢に謹慎させ、自身も職を辞することで少しでも批判を治めようとするが、それがおもしろくない清盛。そんな中、徳子が後白河法皇の息子・高倉天皇に入内することが決まる。22分
#3 鹿ケ谷の陰謀
  • 維盛・資盛・清経らとともに、厳島神社に赴くびわ。入内して6年になるが子を授かる気配のない徳子のために、一行は厳島神社に祈願の舞と祈祷を捧げる。一方、重盛は藤原氏と延暦寺のいさかい、これをもてあます後白河法皇に頭を悩ませていた。さらにその裏では、源氏の力を借りて平家を討つ密議が交わされようとしていた。22分
#4 無文の沙汰
  • 待望の御子を授かったにもかかわらず、病床に臥せってしまった徳子。見舞いにきた重盛が片目で周囲を見ると、密議の陰謀で処分された者たちの怨霊が蠢いていた。恩赦によって流罪になった者たちが解放され、徳子の息子が無事産まれるが、平家の立場はいっそう難しいものとなっていた。24分
#5 橋合戦
  • 重盛の死を受け、「未来が見えても変えることはできない」と嘆くびわ。その左目は、いつの間にか重盛の目と同じ色になっていた。重盛に代わり弟の宗盛が平家の頭領になるが、後白河法皇は平家の勢力を削ごうと動き始める。これに反発した清盛は、三種の神器とともに幼い安徳天皇の即位を急ぐ。22分
#6 都遷り
  • 平家への風当たりが強まるなか、京からの遷都が決まり、慌ただしく引っ越しの準備をする資盛・清経・びわ。たどり着いた福原の海岸で、兄弟たちはいとこ違いの敦盛と出会う。月を見ながら笛を吹き、束の間の交流を楽しむびわたちだったが、清盛の邸では物の怪による変事が相次いでいた。22分
#7 清盛、死す
  • 伊豆に流罪になっていた源頼朝が、遂に後白河法皇の院宣を受けて挙兵した。総大将に任命された維盛率いる平家の兵は富士川の戦いであえなく敗走し、いよいよ没落の色を濃くするのだった。年が明け、高倉上皇が危篤状態に陥る。清盛は徳子に今後の身の振り方を提案するが……。22分
#8 都落ち
  • 清盛の死を受けて動揺する一門を離れ、母探しの旅に出たびわは、各地で平家と源氏の戦の状況を耳にする。奮闘する知盛や重衡らを尻目に、頭領の宗盛は京で宴三昧の日々を送っていた。源氏側につく者が増えるなか、維盛は木曽義仲に大敗を喫し、引き返せないほど精神的に追い詰められていく。22分
#9 平家流るる
  • 京を捨てて西に逃れる平家一門。入れ替わりで源氏の白旗がはためく京に戻ってきたびわは、静御前らとともに丹後をめざす。後白河法皇が後鳥羽天皇を擁し、かつて重盛に仕えていた者たちも次々と源氏側に寝返っていく。福原を落ち、大宰府からも拒否され、疲弊しながら歩き続ける一門は、とうとう海まで追いやられる。24分
#10 壇ノ浦
  • 旅のすえに母と再会したびわは、改めて自分も平家の行く末を見守り、祈り続けることを決意し一門に戻る。しかし、清経の入水に続き敦盛が一ノ谷の戦いで戦死、捕らえられた重衡は鎌倉に送られ、平家はひとりまたひとりと欠けてゆくのだった。苦しみに耐えかねた維盛は出家を決意し、最後にびわと短い会話をかわす。22分
#11 諸行無常
  • 年が明けて季節は冬から春へ。決戦は屋島の戦いから壇ノ浦へと向かう。追ってきたのは源氏の若き総大将・義経。激しいうず潮に源平の舟が入り乱れるなか、イルカの大群が押し寄せ、遂に風向きが変わる。平氏の敗北と滅亡が垣間見えるなか、みなを勇気づけ闘う宗盛と知盛。三種の神器とともに帝の手を取る時子。びわはそのすべてを目に焼き付けようとしていた。24分


【平家物語:主なキャスト】
主人公びわ:悠木碧
本作の主人公で、琵琶を抱えた少女。アニメオリジナルキャラクター。父親は、盲目の琵琶法師、母親は白拍子だが消息不明です。「びわ」は本名ではなく、父も名前を呼ばないので自ら「びわ」と名乗っています。右目だけが青く、この目で「未来(さき)」を見ることができる。
父が平家の武士に斬られた後、右目で見た平家の行く末を伝えるため平家の館に忍び込み、重盛と出会う。その後は重盛に引き取られ、重盛の子供たちと暮らし成長していく。女装束を拒み、髪を肩で切りそろえた禿(かむろ)に水干を着ています。重盛の子たちが成長する傍ら、風貌はほとんど変化しません。重盛の死後、その左目を受け継ぎます。福原で白い子猫を拾い、その後はともに行動します。一部のシーンでは、長い白髪を持った姿で『平家物語』の語りもします。
平家一門
  • 平重盛(たいら の しげもり):櫻井孝宏
  • 平徳子(たいら の とくこ):早見沙織
  • 平維盛(たいら の これもり):入野自由
  • 平資盛(たいら の すけもり): 岡本信彦、小林由美子(幼少期)
  • 平清経(たいら の きよつね):花江夏樹
  • 藤原経子:本名陽子
  • 平清盛(たいら の きよもり):玄田哲章
  • 平時子(たいら の ときこ):井上喜久子
  • 平宗盛(たいら の むねもり):檜山修之
  • 平時忠(たいら の ときただ):青山穣
  • 平敦盛(たいら の あつもり):村瀬歩
  • 平知盛(たいら の とももり):木村昴
  • 平重衡(たいら の しげひら):宮崎遊
  • 平 忠度:中村和正
  • 平 行盛:真木駿一
  • 平 教経:武田太一
  • 平 高清:和多田美咲
  • 夜叉御前:木野日菜
  • 藤原 輔子:河瀬茉希
  • 新大納言局:陶山恵実里
朝廷
  • 後白河法皇(ごしらかわほうおう):千葉繁
  • 高倉天皇(たかくらてんのう):西山宏太朗
  • 安徳天皇(あんとくてんのう):佐藤美由希
  • 平滋子(たいら の しげこ):坂本真綾
  • 伊子(建礼門院右京大夫)(いこ):本泉莉奈
  • 以仁王:藤原大智
  • 藤原基房:美斉津恵友
  • 後鳥羽天皇:木野日菜
  • 藤原成親:森宮隆
  • 藤原成経:中村源太
  • 西光藤原師光):土師孝也
  • 俊寛:土田大
  • 基康:橘潤二
(武士)
源頼朝(みなもと の よりとも):杉田智和
源氏の棟梁。文覚によって法皇の院宣を伝えられ、新しい世を築くために挙兵する。周囲の声に押されるところがあり、ほとんど片言のような喋り方をします。重衡と面会した際にはその助命を考えますが、妻政子の言葉により平家の族滅を決断してしまいます。
源義経(みなもと の よしつね):梶裕貴
頼朝の弟。天才的な軍略家でもあり、三草山・一ノ谷・屋島・壇ノ浦では平家の軍勢を次々に打ち破っていきます。
北条政子:甲斐田裕子
頼朝の妻。気が強く、頼朝に平家追討の発破をかける。
源義仲(木曾義仲) (みなもと の よしなか):三宅健太
木曾源氏の棟梁。自然の中で暮らす野生児のような武士である。倶利伽羅峠の戦いで平家を打ち破りますが、京で傍若無人に振る舞ったあげく、義経によって討たれることになります。
中原兼遠:多田野曜平
今井兼平:落合弘治
巴御前:鷄冠井美智子
源頼政:浦山迅
源仲綱:大泊貴揮
武蔵坊弁慶:大塚明夫
土肥実平:木下浩之
熊谷直実:田中美央
藤原忠清:楠大典
斎藤実盛:斎藤志郎
緒方惟栄:高橋研二
瀬尾兼康:井川秀栄
武里(たけさと):新祐樹
斎藤五:観世智顕
その他
  • 祗王(ぎおう):井上喜久子
  • 静御前(しずかごぜん):水瀬いのり
  • 浅葱の方 (あさぎのかた):大原さやか
幼い頃に生き別れとなったびわの母です。もとは白拍子で、びわと同じ目をしていた。夫らを捨て、越後平氏城資永の妾となったが、資永が怪死したため京に戻り、丹後で隠棲しています。びわの様子は、その目でずっと見ていたと語りますが、現在では視力を失っています。
  • びわの父:杉村憲司
盲目の琵琶法師で娘のびわを連れて放浪していました。びわが男の格好をするのは父の言いつけであり、重盛は娘を守るためと考えている。人々を虐げる平家の侍への非難を呟いた娘を庇って命を落とします。
  • 明雲:ボルケーノ太田
  • 文覚:佐々木睦
  • 牛頭:伊原正明
  • 馬頭:室井海人
  • 妓女:大地葉
  • 月:小橋里美
  • あか:松浦愛弓
  • 滝口入道:田村真

『平家物語』・otamaroのメローな感想・考察など
平家物語といえば、今まで学校での授業などでふれたことのある方が大半だと思います。
日本人であれば、誰もがスッと理解できる題材が柱にあるので、とても鑑賞しやすい作品だと思います。最初に、本アニメ作品を観て、まず感じたことは分かりやすく表現するならば、『素晴らしい!』の一言に尽きます。
子供の頃から、勉強はあまり好きではありませんでしたが、歴史だけは大好きで、鎌倉時代から、琵琶法師から伝えられたとされているこの物語は思い出深い物語です。今まで『平家物語』『新・平家物語』『源平盛衰記』『平清盛』など実写映画やTV、大河ドラマなどでも制作されてきました。どれも軍記物語としてあるいは日本における叙事詩として描かれていたものがほとんどです。
本作アニメ作においては、主人公が琵琶を抱えた少女でありアニメオリジナルキャラクターびわの視点で、叙情的な作風の中で描写展開されているのが特長です
また、本作においては平清盛の息子であり、平家の重責にして父清盛の名参謀として生き、左目に亡者を見るという平重盛と不思議な右目の眼力を持つびわとの交流を軸に描かれています。歴史的には専横を極めたと言われる平清盛も、一つの時代を生きた男として描かれています。軍記としてよりも、登場する人物一人一人が、時代を生きる人間の苦しさ、辛さが、良く描かれているアニメ作品です。
アニメ作品として観ても、絵巻物を彷彿させる美術設定、色彩がアニメキャラクターデザインともよく調和しています。この調和を11回という展開の中で、飽きさせないでしっかり魅せていることに大変好感が持てる作品。
日本の歴史を彩るアニメ作品としてお勧めできる作品だと思います。まだ、ご覧になられたことのない方は、是非。
お勧め度👍👍👍👍👍
お勧め度は作品の面白さ、仕上がり度、充実度などを👍1個2点✖5個で満点ですよ~
👉1個は1点ね
個人的な主観ですけどご参考までに
【本日のおすすめ「平家物語」:配信先】
平家物語(2021年、全11話)

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【平家物語:製作スタッフ】
  • 監督:山田尚子
  • シリーズ構成・脚本:吉田玲子
  • キャラクター原案:高野文子
  • キャラクターデザイン・総作画監督:小島崇史
  • プロップデザイン:寺尾憲治
  • 美術監督:久保友孝
  • 美術設定:久保友孝、片山久瑠実(第一~五話)、大森崇(第二~五、七、八話)、宮野隆(第七話)、島田碧(第七、八話)
  • 動画監督:今井翔太郎
  • 色彩設定:橋本賢
  • 撮影監督:出水田和人
  • 編集:廣瀬清志
  • 音響監督:木村絵理子
  • 音響効果:倉橋裕宗
  • 歴史監修:佐多芳彦
  • 琵琶監修:後藤幸浩
  • 音楽:牛尾憲輔
  • 音楽プロデューサー:中村伸一
  • 音楽制作:ポニーキャニオン
  • プロデューサー:竹内文恵、有田真代、尾崎紀子、中村伸一、チェ・ウニョン
  • アニメーションプロデューサー:崎田康平
  • アニメーション制作:サイエンスSARU
  • 制作:「平家物語」製作委員会(アスミック・エース、フジテレビジョン、bilibili、ポニーキャニオン、サイエンスSARU、電通、BSフジ)

👉『平家物語』公式ウェブサイト

戦後、後白河法皇はひとり、出家した建礼門院徳子の元を訪れます(大原御幸)。


【平家物語:主題歌】
オープニングテーマ

光るとき
羊文学によるオープニングテーマ。作詞・作曲は塩塚モエカ、編曲は羊文学、F.C.L.S.。
エンディングテーマ

unified perspective
agraph feat.ANIによるエンディングテーマ。作詞はANI、作曲・編曲はagraph。
 

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