🏯今日の『ヲタの迷走ぶろぐ城・波動ドック』のアニメ視聴録は、1977年に劇場公開された『宇宙戦艦ヤマト』の当時の劇場鑑賞回顧録、感想・考察などを投稿しています。

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【宇宙戦艦ヤマト 劇場版:どんな作品?】
- 作品タイトル:劇場版『宇宙戦艦ヤマト』
- 公開年:1977年。1974年に読売テレビの制作により日本テレビ系列で放送された26話のエピソードを劇場公開用として再編集されたSFアニメ作品。「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」の第1作目の劇場公開版です。

▲夕陽を浴びる沈没戦艦大和。赤茶けた地球の画とともにこの作品の雰囲気を伝えきっている。それまでワンシーンがこれまで強烈にハートをえぐったアニメ作品はありません。
【宇宙戦艦ヤマト:あらすじ】
2199年、地球は謎の異星人国家・ガミラス帝国の侵略を受けていました。冥王星に前線基地を建設したガミラスは、地球に対して遊星爆弾による無差別攻撃を加え続け、海は蒸発して地球は赤茶けた姿に変貌し、放射能汚染で地上の生物は死滅寸前に追い込まれていました。人類は地下都市を建設し、地球防衛軍を結成して抵抗を続けていたが、地球の科学力ではガミラス軍の撃退も地球環境の修復もできず、地下都市にも放射能汚染が進行、人類滅亡まであと1年と迫っていたのです。
折しも、外宇宙から飛来した1隻の宇宙船が火星に不時着し、通信カプセルが回収されます。
その中には、地球から14万8000光年離れた大マゼラン星雲にあるイスカンダル星から地球に宛てた、「放射能除去装置 コスモクリーナーDを受け取りに来るように」とのメッセージと、外宇宙航海に必要なワープを可能とする波動エンジンの設計図が納められていたのです。
地球は、太平洋戦争末期の坊ノ岬沖海戦沖で撃沈され九州沖の海底に眠る日本海軍の戦艦「大和」を隠れ蓑に似せて建造した宇宙船にこの波動エンジンを搭載。コスモクリーナーDの受領のための宇宙戦艦「ヤマト」として完成させます。沖田十三を艦長とし、古代進、島大介、森雪などの若き乗組員を乗せ、あと1年という限られた時間の中、宇宙戦艦ヤマトは人類最後の希望を託されてイスカンダルへの往復29万6千光年の旅に発つのです…
【宇宙戦艦ヤマト:主なキャスト】
(出演)
- 古代進:富山敬
- 沖田十三:納谷悟朗
- 森雪:麻上洋子(一龍斎 春水)
- 島大介:仲村秀生
- 真田志郎:青野武
- 佐渡酒造:永井一郎
- デスラー:伊武雅之(伊武雅刀)
- 他
YAMATO BGM 元祖ヤマトのテーマ
究極のBGM♬
★『宇宙戦艦ヤマト』・otamaroのメローな懐想・考察など
- 旧作「宇宙戦艦ヤマト」シリーズも見放題配信になりました。当ブログサイトも移転しましたが、「ヲタの迷走ぶろぐ城・波動ドック」カテゴリでも旧作ヤマトシリーズ、リメイク2199、3199シリーズも含めて記事投稿していきます。
- 1977年、8月7日に『宇宙戦艦ヤマト』が劇場公開されていますが、実はこのあと、劇場版・総集編『宇宙戦艦ヤマト』が出来て、シリーズ化されていきました。
- 1979年に『海のトリトン』〈78分〉(オフィスアカデミー制作)の劇場版映画が公開されていますが、この時も劇場版・総集編『宇宙戦艦ヤマト』との二本立てで公開されました。しかも、1978年に『さらば宇宙戦艦ヤマト ー愛の戦士たち‐』が公開されました。
- 今、この歳になってあらためて『宇宙戦艦ヤマト』を見て、私も長い人生を振り返って、還暦越えたからなのか、視点が、ほとんど沖田艦長をみているんですね。赤茶けた地球を目前にして、「地球か、何もかもみな、懐かしい。」と涙ながらに語るシーン。(私はまだ息絶えていませんよ・笑)ほんとに共感します。
- そして、ヤマト沖田艦長です。この艦長のあきらめない精神には、脱帽ものです。この作中で、意外と沖田艦長と個の登場人物との会話は意外と少ないのです。多くは命令、指示調子です。ガミラスドメル艦隊との決戦において、かろうじて勝利を得たヤマト艦長にガミラスのドメル将軍は、『あなたの勇気と決断と知恵に敬意を表する。ガミラスと偉大なる地球に栄光あれ!!』と宇宙に散っていきました。どんな過酷な状況の中でもヤマトとその仲間がいる限り、絶対にあきらめない姿に、当時私は中学生でしたが、若者を中心に今までになかった人類再生のドラマに酔いしれたのだと思っています。
- 終戦後、日本は敗戦という苦難から私たちの親は、何とか子供や家族のために、これからのためにと頑張る姿を高度成長期を親の背中をとおして見ていたと思います。こうした経済成長期の中、当時の社会では共働きによる鍵っ子とか生み出し、寂しい環境の子供もたくさんいました。
- 本作ドラマのラストで沖田艦長が『地球か、何もかもみな懐かしい・・・』と家族の写真を握っていた拳も力尽き果ててしまいます。この沖田艦長の今できることのすべてをやり尽くす姿に、単純なSFドラマを越えていると感じたものです。本作『宇宙戦艦ヤマト』を観ると、失敗してもあきらめない。必ず人生って再生できるのだというどこか温かいメッセージのようなものを感じたのは私だけでしょうか。『宇宙戦艦ヤマト』テレビシリーズ1作、劇場版『宇宙戦艦ヤマト』の作品には、そんな空気が漂っています。
- 本作『宇宙戦艦ヤマト』が登場し、人気を博したことで、それまでのアニメ作品にはなかった現象が出始めたのが、この頃からです。ヤマトファンのみならず、アニメ作品の作り手のスタッフにまで、関心が沸き起こるようになってきたのです。作画は誰であるとかアニメーターは他にどんな作品に関わっているとか、視聴する私達もアニメ作品の細部にまで関心をよせるようになってきたのです。
- 月刊アニメージュというアニメ専門雑誌があります。これは、当時子供向けのテレビ情報誌『テレビランド』の徳間書店児童少年編集部が、ブームに当てこんだテレビランド増刊『ロマンアルバム・宇宙戦艦ヤマト』が40万部を記録したことがきっかけとなって、月刊のアニメ雑誌「アニメージュ」を創刊する運びにもなっていきました。「別冊テレビランド」という位置づけで刊行が開始されました。高級感を出すために価格は580円とあえて高めの価格設定でも、創刊号の1978年7月号はあっという間に7万部を完売。たちまち25万部にまで成長したという。私自身もも当時、購入してました。
- 『宇宙戦艦ヤマト』もシリーズ化され、現在のリメイク版『宇宙戦艦ヤマト2199』などの作品をはじめ、『宇宙戦艦ヤマト2202』…などリメイクも次々と公開されています。どの作品も大変素晴らしいと思います。『宇宙戦艦ヤマト』だけに限らず、他の作品でもリメイクされたものが多くありますが、設定・ビジュアル・美術的に引き寄せられるくらいに素晴らしいものが多いです。
でも、反面、ヤマトには「ヤマトはたくさんありすぎてわからない」とか、「どうしてこんなに続くのかよくわからない」という意見・感想が多いのも事実だと思います。長年ヤマト関連作を鑑賞・視聴しつづけていて、思うことがいくつかあります。

👆故 宮川泰氏(1931年3月18日~2006年3月21日)
そして絶対、ヤマトシリーズで不変の魅力は、音楽にあると思います。音楽を担当した宮川泰さんは、このアニメドラマにオーケストラを持ち込みました。そして名曲『宇宙戦艦ヤマト』が誕生しました。『イスカンダル』や『無限に広がる大宇宙』「元祖ヤマトのテーマ』などオーケストラミュージックで見事本作品を演出しきったのは、お世辞でなく、もう神業としかいいようがありません。
👇otamaroは観た
宇宙戦艦ヤマト 劇場版 スターシャ死亡編 イスカンダルパート
👆ヤマトが、イスカンダルのマザータウンに着水し、洞窟から潜航してからの部分から、ラストまでが、劇場版(初版)の作品。
宮川先生が作曲した『イスカンダル』のBGMが流れる中、すでにスターシャも亡くなっており、スターシャの地球人類へのメッセージは、感動的でなぜかうるうるしたことよく覚えています。スターシャの姿も消え去ると塔も消えてしまう。古代守も登場してきません。劇場版が公開されてすぐこのシーンは、スターシャの放射能除去装置のことを聞かれ、「ご心配なさいますな・・・」この気品ある言葉。まさしくクイーン・スターシャです。
- 私は待っておりました。
- でもとうとう生きてお目にかかることはできませんでした・・・
- イスカンダル最後の人間である私も寿命が尽き、妹サーシャの待つ世界へまいります・・・
- 一日も早く無事に帰還して、もとの美しく平和な地球に戻してください。
- 地球人類の永遠の平和をお祈りします・・・
- これが、滅びゆくイスカンダルのせめてもの願いなのです・・・
- 子供の頃、ヤマトの劇場版最初に観て感動して、数週間後、あの感動をもう一度と行ったら・・・
- なんと、なんと再度行ったら、ラストが変わっていたのです。
- ガ~~~~~~ン、あの感動は何だったの??
- 貴重な私の涙をかえしてよ~。
- ヤマトは、最初からこんなことをしてたのです。
- なのにヤマトを求めてしまう・・・
- 私のアニメ研究(ヤマト研究)が始まっていったのです。
- 貴重な動画です。ありがたくリンクさせていただきました。
- <(_ _)>
お勧め度👍👍👍👍👍
お勧め度は作品の面白さ、仕上がり度、充実度などを👍1個2点✖5個で満点ですよ~
👉1個は1点ね
個人的な主観ですけどご参考までに
【本日のおすすめアニメ、劇場版『宇宙戦艦ヤマト』:配信先】
★『宇宙戦艦ヤマト(4Kリマスター版)』(1974年、オフィスアカデミー、135分)
★配信サイト
- ★映画、TV番組、ライブTV、スポーツを観る【Amazon Prime Video】
見放題
- ★ FODプレミアム 見放題
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【宇宙戦艦ヤマト:製作スタッフ】
- 企画・原案・プロデューサー – 西崎義展
- 監督・設定デザイン – 松本零士
- 構成 – 舛田利雄、西崎義展、山本暎一
- 音楽 – 宮川泰
- SF設定 – 豊田有恒
- 設定製作 – 野崎欣宏
- メカニックデザイン – 松本零士、スタジオぬえ
- 監修 – 山本暎一、舛田利雄、豊田有恒
- アニメーションディレクター – 石黒昇
- 現像 – 東京現像所
- キャラクターデザイン – 岡迫亘弘
- 原画 – 正延宏三、タイガープロ(金田伊功、内山正幸、友永和秀)、湖川友謙、山崎和男 他
- 音響監督 – 田代敦巳
- 雑誌連載 – 小学館学習雑誌、テレビランド、冒険王、朝日ソノラマ
- 制作担当プロデューサー – 佐野寿七、柴山達雄、中村建一
- 制作 – 読売テレビ、第一放映、オフィス・アカデミー
- 配給:オフィス・アカデミー、東映洋画

私のコレクション
【宇宙戦艦ヤマト:主題歌】
オープニングテーマ
「宇宙戦艦ヤマト」
挿入歌
「真っ赤なスカーフ」
2曲とも、作詞 – 阿久悠 / 作曲・編曲 – 宮川泰 / 歌 – ささきいさお、ミュージカル・アカデミー(初期発売盤)、ささきいさお、ロイヤル・ナイツ(後期発売・再録音盤)
コメント
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のぶちゃんさん、こんばんは。
『宇宙戦艦ヤマト』の劇場版にはスターシャがすでに死亡しているバージョンがあることは、ネット上の情報で把握していましたが、映像は初めて観ました。
ご紹介くださり、ありがとうございます。
テレビ版の放送時は私は本当に子供で、裏番組の『アルプスの少女ハイジ』を視聴していました。のちにテレビ版に準拠した朝日ソノラマのハードカバーのノベライズを読んでようやく内容を知りました。
劇場版もテレビ放送で鑑賞しています。
そのため、イスカンダルに着いた古代進たちをスターシャが出迎えて古代守に引き合わせる展開しか知らなかったのです。1982年から「アニメージュ」を購読していましたが、「スターシャ死亡編」のことが書かれていた記憶はありません。
スターシャ死亡編だと、守は死亡したままということなのでしょうか・・・。
ヤマトが万難を排してイスカンダルに到着してコスモクリーナーを得られたハッピーなはずの展開にもかかわらず、ただただもの悲しく切ない場面だと感じました。
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空色の渚の人 さんありがとうございます。
観てのごとく、劇場版『宇宙戦艦ヤマト』の初版でのスターシャ死亡編の結末は、スターシャは死亡、古代守もいません。
この展開で行けば、今のような2199、2202、2205シリーズも存在していなかったと思っています。
また『宇宙戦艦ヤマト』TVシリーズ1でも、地球への復路でガミラスのデスラー総統による不意打ちの攻撃があり、ヤマトの空間磁力メッキ(真田技術長がガミラスの反射衛星砲からヒントを得て秘密開発されていた武器)によって宇宙の屑となって死んでいるのです。
このシーンも、初版以降削除されています。また、デスラー総統による不意打ちの攻撃で、放射能除去装置を命がけで指導させた森雪の死亡シーン(地球帰還直前に蘇生!)も削除されて再編成されています。
これらの設定・展開変更は、これは当時の『ヤマト』の予想外の大人気に西崎プロデューサ―氏が、ちょっといい方はきついですけど、さらに一儲けをあてこんでの設定変更と思います。それが『さらば宇宙戦艦ヤマト‐愛の戦士たち‐』へと繋がっていったのだと思います。
このことは、ヤマトファンである私たちならそのくらいのことは見抜いた声を当時たくさん聞きました。「子供だからってバカにするなって…」ことですよ。笑
それでも、当時アニメのヤマトは大変、魅力があって松本零士先生の漫画家としてSF作家の巨匠として繰り出されてきたデザインセンスはほんとに素晴らしいと今でも思っています。
この、スターシャ死亡編。悲しい結末ですが、大変美しい展開に懐かしさを今も隠せません。